ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

コロナ武漢流出説の証明 全資料

失踪した中国人研究者のコロナ論文原文

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コウモリは売られていない!

 新型コロナウイルスが中国で伝染病を発生させた。学術誌ネイチャーの解説によると、患者から検出されたゲノム配列の96%あるいは89%が中型コウモリ由来のZC45コロナウイルスと一致したという。


研究では、病原体はどこから来たのか、そして、それがどのようにしてヒトに伝染したのかを究明することが重要視された。



(世界的な医学誌)「ランセット」の記事では、武漢41人の人々が重症急性呼吸器症候群に罹っており、そのうち27人が華南海鮮市場を訪れていたと報じられている。


 伝染病発生後に市場で採集された585のサンプルのうち33から新型コロナウイルスが検出され、伝染病の発生源ではないかとみられた市場は、伝染病が流行している間、発生源隔離の規則に従って閉鎖された。


 ZC45コロナウイルスを運ぶコウモリは、雲南省または浙江省で発見されたが、どちらも海鮮市場から900km 1500km離れている。コウモリは通常、洞窟や森に生息しているものだ。

(注)リベラたちの洞窟の追及は浙江省には及んでいない!


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 海鮮市場は人口1500万人の大都市である武漢の住宅密集地区にある。コウモリが市場まで飛んでくる可能性も非常に低い。




自治体の報告と31人の住民および28人の訪問者の証言によると、コウモリは食料源だったことはなく、市場で取引されてもいなかった。



コロナウイルスの遺伝子が自然に組み換えされたか、あるいは中間で介在した宿主があった可能性があるが、確たることはこれまでほとんど報告されていない。



他に考えられる感染経路はあるのだろうか? 私たちは海鮮市場の周辺をスクリーニングした結果、コウモリコロナウイルスの研究を行っている2つの研究所を特定した。


市場から280メートル以内に、武漢疾病管理予防センター(WHCDCがあった。






WHCDCは研究の目的で所内に数々の動物を飼育していたが、そのうちの1つは病原体の収集と識別に特化したものであった。


ある研究では、湖北省で中型コウモリを含む155匹のコウモリが捕獲され、また他の450匹のコウモリは浙江省で捕獲されていたこともわかった。


ある収集の専門家が、論文の貢献度表記の中でそう記している。


さらにこの専門家が収集していたのがウイルスであったことが、2017年と2019年に全国的な新聞やウェブサイトで報じられている。そのなかでこの専門家は、かつてコウモリに襲われ、コウモリの血が皮膚についたと述べていた。


感染の危険性が著しく高いことを知っていた専門家は、自ら14日間の隔離措置を取った。


コウモリの尿を被った別の事故の際にも同じように隔離措置を講じたという。ダニが寄生しているコウモリの捕獲で脅威にさらされたことがかつてあった、とも述べていた。




   捕獲された動物には手術が施され、組織サンプルがDNAおよびRNAの抽出とシーケンシング(塩基配列の解明)のために採取されたという。組織サンプルと汚染された廃棄物が病原体の供給源だった。


これらは、海鮮市場からわずか280メートルほどのところに存在したのである。




またWHCDCは、今回の伝染病流行の期間中、最初に感染した医者グループが勤務するユニオン病院に隣接してもいた。確かなことは今後の研究を待つ必要があるが、ウイルスが研究所の周辺に漏れ、初期の患者を汚染したとしてもおかしくない。



もう一つの研究機関

武漢ウィルス研究所


もうひとつの研究所は、海鮮市場から約12km離れたところにある中国科学院・武漢ウイルス研究所だ。この研究所は、中国のキクガシラコウモリ2002年から2003年にかけて流行した重症急性呼吸器症候群SARSコロナウイルス)の発生源であるとの報告を行っている。




SARSコロナウイルスの逆遺伝学システムを用いてキメラウイルス(異なる遺伝子情報を同一個体内に混在させたウイルス)を発生させるプロジェクトに参加した主任研究者は、ヒトに伝染する可能性について報告している。


憶測ではあるが、SARSコロナウイルスまたはその派生物が研究所から漏れたかもしれないということだ。


  誰かが新型コロナウイルスの変異と関係していたのである。武漢にある研究所は、自然発生的な遺伝子組み換えや中間宿主の発生源であっただけでなく、おそらく、猛威を振るうコロナウイルスの発生源でもあったのだ。


バイオハザード(生物災害)の危険性の高い研究所においては、安全レベルを強化する必要があるだろう。これらの研究所を市内中心部やそのほかの住宅密集地域から遠く離れた場所に移転するような規制が必要ではなかろうか〉





世界中のハッカーは習首席を追い詰める!


中国外務省の耿爽報道官は220日、この論文が示唆した内容――すなわち「研究機関が発生源であった」とする説について「世界の著名な専門家たちは全く科学的根拠がないと認識している」と明確に否定するコメントを出した。

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耿爽報道官

そして3月に入ると、中国外務省の趙立堅副報道局長が「米軍が武漢にウイルスを持ち込んだ可能性がある」と英語と中国語でツイッターに投稿。その後、新型コロナウイルスの発生源が米軍の研究施設だと推測する記事を紹介するなどもしている。





さらに、これを後押しするかのような論文を習近平国家主席が自ら、中国共産党が発行する理論誌「求是」に発表。316日に発行された同誌上で、「(新型コロナウイルスの)病原がどこから来て、どこに向かったのか明らかにしなければいけない」と訴えた。

しかし当然ながら、その「どこから来たのか」をいち早く指摘した肖氏らの論文には一切、触れなかった。論文は消え、研究者も消え――中国政府にとってなんとも都合のいい話だが、「嘘も重ねれば真実になる」を地で行く態度には、呆れるほかない。






この衝撃的な論文を発表したのは、広東省広州市にある華南理工大学・生物科学与工程学院(School of biology and Biological Engineering)の肖波濤(Botao Xiao、シャオ・ボタオ)教授ら、生物学に通じる研究者。202026日、新型コロナウイルスの発生源について研究者向けサイト「ResearchGate」に投稿したのである。

この論文はその後、ほどなくして削除された。そして、肖教授らも消息を絶ってしまった。中国政府の情報操作や工作活動に通じる外事関係者が語る。




「論文には、遺伝子レベルで新しいウイルスが開発されていたことを示唆する記述などがあった。中国政府にとっては、とうてい看過できないものだ。場合によっては、国民の暴動などにつながりかねないし、国際的な非難も相当なものになるとみたからだ。論文の削除には中国政府がかかわっている可能性もある。肖教授らも、身柄を拘束されたとみられている」




 


  中国政府は論文を抹消するばかりか、研究者らの口をも封じる強硬策に出たとみられる、というのだ。それほどまでして隠滅しようとした論文には、いったい何が書かれていたのか。

今回、「消された論文」である「The possible origins of 2019-nCoV coronavirus」(新型コロナウイルスの考えうる発生源)の原文





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石正麗氏


 中国湖北省の中国科学院武漢ウイルス研究所でコウモリ関連のコロナウイルス研究を統括してきた石正麗氏について、インターネット上で「家族と共にフランスの米国大使館に亡命申請した」との噂が広がり、中国側が火消しを急いでいる。この研究所は、米国などがたびたび新型コロナウイルスの発生源などと疑惑の目を向ける施設で、そこの専門家である石氏は「蝙蝠女侠(コウモリ女)」と呼ばれるキーパーソンだ。欧米各国が中国への損害賠償請求の動きを見せるなか、核心人物亡命の噂に各国メディアは浮足立っている。



野生動物の商取引に警告


 石氏が主任を務める武漢ウイルス研究所新興感染症研究センターには、中国各地のコウモリ生息地から集められたコロナウイルスなどの大量の病原体が保管されている。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、石氏は武漢の大学で生物学を学び、2000年には仏モンペリエ大学でウイルス学の博士号を取得した。英語だけでなくフランス語も堪能。英紙デイリー・テレグラフなどによると、0203年に重症急性呼吸器症候群SARS)が大流行したあとの06年、石氏はオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)管轄下のオーストラリア疾病予防センター(ACDP)で3カ月間、訪問学者としてコウモリを研究していた。テーマは「SARSとコウモリの関係」だったという。

 WSJは「石氏がこれまで論文や講演で『野生動物の商取引を規制するという具合にその危険性に注意が払われなければ、彼女のチームがコウモリの体内で発見してきた各種コロナウイルスが、SARSと同じように猛威を振るうことになる』と絶えず警告してきた」と記している。

 また、WSJは「石氏のチームが2013年に雲南省で採取したサンプルと、今回の新型コロナウイルス感染症を引き起こしたウイルスの遺伝子配列は、約96%一致している」と伝え、ここから石氏の研究施設から流出して武漢市民に感染したのではないかという説に結びつく、と記している。



口を閉じるよう忠告

 こうした見方に石氏は激しく反応する。2月のSNS上の投稿で、ウイルス発生源が自身の研究所でないことを「命に賭けて約束する」と表明し、「悪意のあるメディアの噂を信じて拡散する人たちには、その臭い口を閉じるよう忠告する」と反撃した。

 ところが、4月末ごろになって、インターネット上に次のような話が書き込まれるようになった。

「石氏が1000件近い秘密文書を持ち出して、家族と共に欧州に逃亡し、フランスの米国大使館に亡命を申請した」


 これがネット上で広まり、中国のネットユーザーの間で「石氏は裏切者だ」という批判が出た。筆者が情報を検索してみると、インドのニュース専門テレビ局WIONも5月6日に「彼女は有名なウイルス学者で、世界が求めている問いに対する答えを持っているかもしれない」としたうえ「だが彼女は行方不明になっている」と伝えている。


 この「亡命説」について、中国共産党機関紙・人民日報系「環球時報」は5月2日の段階で、石氏が中国版LINE微信WeChat)」上で友人に向けて書いたものとして、次の文章を掲載した。


「私と私の家族はみな元気です。いかに多くの困難があろうと、『叛逃(国に背いて亡命すること)』のデマにあるような状況にはなりえない」と否定したうえ「我々は何も間違ったことはしていない。我々の心の中には、科学に対する揺るぎない信念がある」


 WSJが伝えたカリフォルニア大学デービス校のパンデミック専門家、ジョナ・マゼット氏の話によると、石氏は長年研究の対象としてきたすべてのコロナウイルスを目録にしているという。ただ、石氏はマゼット氏に「今回の新型コロナウイルスがヒトに感染するまで、自分たちの研究所はこのウイルスを持っていなかった」と伝えたそうだ。


 マゼット氏は、この10年間、仕事を通して石氏と交流があるといい、「今回のことで、彼女は信じられないほどの緊張とストレスにさらされている」と話している。






f:id:reuterjapannews:20210809081757j:plain世界中の敏腕ハッカーのための資料


新型コロナウイルスは「中国から流出」米報告書

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突然起こった、不可解なシャットダウン

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武漢ウイルス研究所の責任者の1人である石正麗氏



 ここでは、報告書の記述に沿って要点を紹介したい。全文は84ページ。うち本文は62ページである(https://gop-foreignaffairs.house.gov/wp-content/uploads/2021/08/ORIGINS-OF-COVID-19-REPORT.pdf)



引用したサイトは、ほとんどすべて報告書に記載されている。



 問題の武漢ウイルス研究所は、新型コロナの感染が広がる前、廃棄物処理システムやお粗末な空調設備の改造に取り組んでいた(https://archive.is/bfoTDselection-229.0-229.131)


にもかかわらず、研究所の責任者の1人で「バット・ウーマン(コウモリ女)」こと、石正麗(Shi Zhengli)氏は、本来なら「BSL-4」という高度な実験室で行うべきウイルスの遺伝子操作実験を、「BSL‐2」や「BSL-3」のような簡易な実験室で取り組んでいた。BSL-2は歯医者の診察室レベル。


 事件が起きたのは「2019912日の午前2時から午前3時にかけて」だった。武漢ウイルス研究所のデータベースが突然、オフライン化されたのである。そこには、同研究所が収集した22000以上のコウモリとネズミの病原体サンプルと、その遺伝子情報が収録されていた。


 このデータベースを参照すれば、どんな病原体がいつ、どこで収集され、ウイルスがうまく分離されたかどうか、が分かる。新型コロナにつながるウイルスがあれば、それがいつ、どう発生したのか、起源を突き止める決定的な証拠になる。


 それまでデータベースは公開されていたが、なぜか、この日のこの時間に突然、シャットダウンされ、現在に至るまで、外部から接続できないでいる。この事実は、中国自身のデータベース管理情報によって確認されている(https://archive.is/AGtFvselection-1553.0-1567.2)


 だが、石氏は、複数のメディアに対して「外部からサイバー攻撃を受けた後、保全上の理由でオフライン化した」とか「パンデミックの最中に受けたサイバー攻撃のためにダウンした」などと矛盾した答えを繰り返した。言うまでもなく、20199月時点でパンデミックは発生していない。


 研究所は、中国人民解放軍とともに、生物兵器につながる秘密の研究をしてきた一方、安全性に重大な懸念があり、米外交官は国務省に技術者の訓練不足などを懸念する電報を送っていた。報告書は以上から「2019912日以前のどこかで流出が起きた」と推測している。



地道な検証作業が実を結んだ

 すると、何が起きたか。


 報告書は、ボストン大学ハーバード大学の研究者たちによる調査に注目した。彼らは衛星画像を基に199月と10月、武漢にある6つの病院のうち、5つの病院の駐車場が他の平均的な日に比べて、非常に混雑していたことを突き止めた(https://dash.harvard.edu/bitstream/handle/1/42669767/Satellite_Images_Baidu_COVID19_manuscript_DASH.pdf)


 さらに、研究者たちは中国の検索エンジンである「バイドゥ」で「咳」と「下痢」が武漢でどれほど検索されていたか、を調べた。その2語は、同じ9月と10月にピークに達していた。「新型コロナと同じ症状の病気が武漢で広がっていた」状況を示唆する有力な証拠である。


 衛星画像や検索エンジンを調べて、感染状況を観察するとは、素人には思いもよらない方法だ。犯罪捜査でいう「デジタル・フォレンジック(法医学)」の手法に近い「デジタル疫学」と言ってもいい。


 20191018日から武漢で「大イベント」が始まった。第7回軍事スポーツ世界大会(MWGs)である。これは「軍人のオリンピック」だった。世界109カ国から9308人の選手が集まり、27種類の329競技で競った。中国政府は236000人のボランティアを募り、90のホテルを用意した。


 参加したカナダの選手は「街はロックダウン状態だった。私は到着後、12日間、熱と悪寒、吐き気、不眠に襲われ、帰国する機内では、60人のカナダ選手が機内後方に隔離された。私たちは咳や下痢などの症状が出ていた」とカナダ紙に証言している。


 報告書は、この大会が「新型コロナを世界に広げた原因」とみている。競技会場も、6つの病院も、さらには大会参加後に体調不良を訴えた選手がいた場所も、すべて武漢ウイルス研究所の周辺に位置していた。


 報告書は参加国のうち、イタリアとブラジル、スウェーデン、フランスの4カ国について、具体例を示しながら「201911月から12月にかけて、国内での感染発生を確認した」と記している。帰国した選手から感染が国内に広がったのだ。





 一方、武漢ウイルス研究所は石氏を中心にして、2013年からコロナウイルスを抽出する研究が始まっていた。625日公開コラムで書いたように、研究資金の一部は米国の国立衛生研究所(NIH)や国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)から、ニューヨークの非営利団体であるエコヘルス・アライアンスを通じて、武漢ウイルス研究所に流れていた(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84497)


 報告書は「石氏とその仲間は、米国の資金とピーター・ダスザック氏(注・エコヘルス・アライアンス代表)の支援を得て、パンデミックが始まる前の2018年から19年にかけて、コロナウイルスを遺伝子的に操作し、ヒトの抗体システムに試す実験を盛んに行っていた」と記している。米国納税者の資金が中国の生物兵器研究に使われていたのである。


 石氏は感染が広がり始めると、研究所の関与を隠蔽する工作に関わった。最初の試みは、2020120日に科学専門誌「ネイチャー」に発表した論文である(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2012-7)


 石氏は、論文で「雲南省の洞窟にいるキクガシラコウモリから抽出された『RaTG13』というウイルスが、新型コロナウイルスの遺伝子配列と96.2%同じであり、もっとも近い」と主張した。つまり「RaTG13こそが、新型コロナは自然由来であることを示す証拠」と指摘したのだ。


 ところが、この論文が墓穴を掘ってしまう。


 RaTG13について、専門家から多くの疑問が指摘され、彼女は10カ月後の201117日、同じネイチャー誌で「RaTG13は、実は2012年から13年にかけて採集した『ID4991』というウイルスだった。また、完全な遺伝子配列が得られたのは、最初の論文に書いた20201月ではなく、2018年だった」と修正した(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2951-z)


 彼女の主張が真実かどうか、は分からない。なぜなら、彼女は「ウイルスのサンプルはすべて使い果たした」と言っており、データベースのダウンで外部からは検証不能であるからだ。報告書は「なぜ、彼女はウイルスの名前を変えたのか」「なぜ、遺伝子配列の取得時期を偽ったのか」と疑問を投げている。


 その答えは「2018年時点でID4991=RaTG13を発見していたとなれば、それに人工的な遺伝子操作を加えて、新型コロナウイルスを作っていたのではないか」という疑問が直ちに生じてしまうからだろう。報告書は、こう指摘している。


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RaTG13と新型コロナの最大の違いはスパイク・プロテインであり、それこそ武漢ウイルス研究所が何年もの間、さまざまなコロナウイルスを改変しようとしていた部分だ。さらに、研究者たちはウイルスの名前を変え、遺伝子配列が得られた時期についても、嘘をついていた。そうした事実に照らして、新型コロナが遺伝子操作で作られたのだとすれば、ID4991=RaTG13こそが新型コロナの源(a source of genetic material)でありうる〉

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もう、言い逃れできなくなった

 論文の修正を迫られて以降、石氏は「支離滅裂状態」になっていく。


 たとえば、2020年夏の中国国営テレビとのインタビューでは「我々のウイルス研究はすべて記録が残されており、だれでもチェックが可能だ」と語った。だが、実際には先に書いたように、データベースに外部からアクセスできない。


 20216月のニューヨーク・タイムズとのインタビューでは「私の研究所では、ウイルスの機能を高める『機能獲得』研究をしたことがない」と語った(https://www.nytimes.com/2021/06/14/world/asia/china-covid-wuhan-lab-leak.html)。これも、いまとなっては「真っ赤な嘘」であるのは明らかだ。


 詳細は省くが、報告書は、武漢ウイルス研究所で「2005年以来16年間にわたって、石氏がダスザック氏とともに行ってきたコロナウイルスに関する研究」の足跡を、論文を紹介しながら、綿密に辿っている。そこでは、少なくとも2015年以降、まさに機能獲得研究が行われていた。


 同じインタビューで、石氏は2019年秋に武漢ウイルス研究所の研究者が体調を崩した件を問われて「そんな事例はなかった」と否定した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの報道と米国務省の報告、さらにはWHO調査団に対するオランダのウイルス学者の証言で「事実」と確認されている(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85677)

責任の追及は、まだまだ続く

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米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長[Photo by gettyimages

 これで、もうお分かりだろう。


 新型コロナは、石氏らが雲南省の洞窟で採取したコウモリの糞などから抽出したウイルスを人工的に操作して、生み出した。その研究には米国の納税資金が使われていた。


ウイルスは「20199月初めごろ、誤って流出したと判明した」。それが軍人オリンピックを経て、世界的なパンデミックを引き起こしたのである。


以上が報告書の結論だ。


 報告書は、さらに真相を究明するために、ダスザック氏を議会に召喚するよう要求した。


ダスザック氏と連携していたNIAIDアンソニー・ファウチ氏も共和党議員によって、司法省に犯罪照会されている。


 ジョー・バイデン大統領が米情報機関に指示した「武漢ウイルス研究所からの流出説」を含めた調査報告の提出期限は、824日に迫っている。


大統領がどんな報告を受け取るのか。ここで紹介した共和党の報告書が大きな影響を与えるのは、間違いない。





消えた石氏の論文

The possible origins of 2019-nCoV coronavirus (Botao Xiao and Lei Xiao)


The 2019-nCoV coronavirus has caused an epidemic of 28,060 laboratory-confirmed infections in human including 564 deaths in China by February 6, 2020. Two descriptions of the virus published on Nature this week indicated that the genome sequences from patients were 96% or 89% identical to the Bat CoV ZC45 coronavirus originally found in Rhinolophus affinis. It was critical to study where the pathogen came from and how it passed onto human.





An article published on The Lancet reported that 41 people in Wuhan were found to have the acute respiratory syndrome and 27 of them had contact with Huanan Seafood Market. The 2019-nCoV was found in 33 out of 585 samples collected in the market after the outbreak. The market was suspicious to be the origin of the epidemic, and was shut down according to the rule of quarantine the source during an epidemic.




The bats carrying CoV ZC45 were originally found in Yunnan or Zhejiang province, both of which were more than 900 kilometers away from the seafood market. Bats were normally found to live in caves and trees. But the seafood market is in a densely-populated district of Wuhan, a metropolitan of ~15 million people. The probability was very low for the bats to fly to the market. According to municipal reports and the testimonies of 31 residents and 28 visitors, the bat was never a food source in the city, and no bat was traded in the market. There was possible natural recombination or intermediate host of the coronavirus, yet little proof has been reported.


Was there any other possible pathway? We screened the area around the seafood market and identified two laboratories conducting research on bat coronavirus. Within ~280 meters from the market, there was the Wuhan Center for Disease Control Prevention (WHCDC). WHCDC hosted animals in laboratories for research purpose, one of which was specialized in pathogens collection and identification. In one of their studies, 155 bats including Rhinolophus affinis were captured in Hubei province, and other 450 bats were captured in Zhejiang province. The expert in collection was noted in the Author Contributions. Moreover, he was broadcasted for collecting viruses on nation-wide newspapers and websites in 2017 and 2019. He described that he was once by attacked by bats and the blood of a bat shot on his skin. He knew the extreme danger of the infection so he quarantined himself for 14 days. In another accident, he quarantined himself again because bats peed on him. He was once thrilled for capturing a bat carrying a live tick.





Surgery was performed on the caged animals and the tissue samples were collected for DNA and RNA extraction and sequencing. The tissue samples and contaminated trashes were source of pathogens. They were only ~280 meters from the seafood market. The WHCDC was also adjacent to the Union Hospital where the first group of doctors were infected during this epidemic. It is plausible that the virus leaked around and some of them contaminated the initial patients in this epidemic, though solid proofs are needed in future study.


The second laboratory was ~12 kilometers from the seafood market and belonged to Wuhan Institute of Virology, Chinese Academy of Sciences. This laboratory reported that the Chinese horseshoe bats were natural reservoirs for the severe acute respiratory syndrome coronavirus (SARS-CoV) which caused the 2002-3 pandemic. The principle investigator participated in a project which generated a chimeric virus using the SARS-CoV reverse genetics system, and reported the potential for human emergence. A direct speculation was that SARS-CoV or its derivative might leak from the laboratory.




In summary, somebody was entangled with the evolution of 2019-nCoV coronavirus. In addition to origins of natural recombination and intermediate host, the killer coronavirus probably originated from a laboratory in Wuhan. Safety level may need to be reinforced in high risk biohazardous laboratories. Regulations may be taken to relocate these laboratories far away from city center and other densely populated places. 



あまりに短過ぎる