ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

全インド人の願い ただ生き残る事

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Delhiから田舎へ徒歩で帰郷する労働者。彼らの多くは日雇いで、一日290円で働く。技術をもつ人は500円程。


遂に、インドが地獄に化しそう。(後述)

モディ首相はモーゼのように、民を紅海対岸に導くことができるのか? 出来なければインドは沈む。


 

 インディア・タイムス、ヒンディー・タイムスなどインドの名だたる新聞のオンライン記事は更新されなくなった。まったく、24日以降のことを伝えていない。

マスコミ関係者も家にこもっているか、故郷へ帰ったのだ。

インド全土封鎖されたなか、10万人を超える人々が主要幹線道路を歩いている。

 

今、インドは21日間のロックダウンに入っている。

バスが動かない、鉄道に乗れない。そうした人々は徒歩でしか移動できない。

婦人2人はデイリーから300キロの州境の田舎まで帰る。途中、バスに乗れない。太陽がどこまでも追いかけてくる。灼熱の大陸。コロナウィルス以前にこのロックダウンで死んでしまう人がでそうだ。

 

インドの州都では炊き出しを行っている。朝夕の2回配給で、コメか麦を蒸したものの上にカレーをかける。

水色のドラム缶のようなポリタンクに主食米が詰め込まれており、そこからビニールの手袋をした男が手づかみで、使い捨てアルミホイルの皿に盛る。これでは少な過ぎるのではと思う分量。




導く師がウィルスをばら撒く



インド北部で、新型コロナウイルスに感染したシーク教の指導者が死亡した。この指導者によってウイルスを感染させられた可能性のある少なくとも1万5000人が厳重な隔離下に置かれていた。


 バルデブ・シン導師(スーパースプレッダー)は、欧州における感染拡大の中心地となっているイタリア、およびドイツからインドに帰国後、パンジャブ州内の農村十数か所を巡り、説教を行った。


 この結果、同国で最も厳しいレベルの警戒態勢が敷かれることになり、インド政府が感染防止策として同国全土に課した21日間の外出禁止令を上回る厳しい規制の下、各世帯に対して特別の食料配送が実施されていた。


 シン導師が暮らしていた地区の治安判事は27日、「まず農村15か所の一部が18日に封鎖された。封鎖対象となった農村の住民は1万5000~2万人とみられる。医療チームが待機し、定期的に監視している」という。


 地元の警察関係者によると、シン導師との接触があった19人は既に陽性反応を示し、さらに200人超が検査結果を待っている。
 シン導師と近親者2人は欧州から帰国した後、自主隔離の指示を無視し、導師が発症して死亡するまで農村を巡って説教を行っていた。

この近親者2人も、検査で陽性と判定された。


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何を信じたらいいのか? 理性を失う人々

医師を攻撃する住民たち



 インドの最大の政府系医療機関「全インド医科学研究所」によると、医師が自宅周辺の住民の反発で自宅に居られなくなるなどのトラブルが全国で約100件に上っている。

 首都ニューデリー北部では3月中旬の話。研究所勤務の医師が帰宅した際、自宅に入るのを大家に拒否された。

医師が理由を尋ねると、大家は「あなたは感染の疑いがある」と答えた。

医師は警察に相談したが大家の対応は変わらず、翌日に立ち退きを要求された。


ナースにも悲劇

 ニューデリー南部では、看護師が近隣住民から「事態が収束するまで帰ってくるな」と罵声を浴びせられ、集落内の小売店では生活必需品を購入させてもらえなかった。

南部の別の地域でも、医師が自宅のある集落への立ち入りを拒まれ、別の場所で仮住まいを余儀なくされているという。



1251人は気休めに過ぎない

 インドの感染者は3月31日現在で1251人、死者は32人で、連日増加している。医師の感染者は全国で少なくとも6人いる。防護服などの医療物資が不足しているとされているため、国民の間で医療関係者の感染の危険性が高いとの見方が強まっている。


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我々は祈るしかないのだろうか?

無事、彼らが故郷に辿りつき、ロックダウンが開ける日を迎える事を!

生死を分かつもの。それが貧富の差である事は、このインドでは当たり前なのだ。

ロックダウンが明ける4月15日まで、

人々は持ち堪えれるのか?