バンコク、サラディーン
パッポンの娘たち
熱帯のシェイクスピア劇
観光客が入れないバンコクで隔絶されて生きる貧しきタイの人々。
そういった人たちは観光業やレジャー産業で働いている。
そう、ツーリストがよく通うバービア、ビーチ沿いのレストラン。そしてホテルのクリンレディ、マッサージ嬢だったりする。
そういったタイ人たちと、バンコクの日本人街タニヤを残そうと奮闘する日本人の「心が通い合うまで」を描いた真実のドキュメンタリー。
今、タイで起こっている現実をニュースでは決して、伝えきれないので別の方法で記録しました。
情熱のダンサーは心も直球!
人を惹きつけてやまないダンサー。それはKpopのブラックピンクのラリサ・マノバンなどアジアを席巻する存在から、街の片隅のGogobar やコヨーテバーにダンサーとして雇われていたりする。
そのダンサーはメリーゴーランドのバーにつかまり、全身から妖気がのぼるダンスをしていた。
場所はバンコク、サラディーン駅からすぐのパッポン。
こんなところに、、、。
誰とも違う振り付け。後ろには8人ほどが身体を揺らすだけのバカラダンスをしてる。
ゴーゴーバーの雰囲気はこの娘一人のエネルギーで一変した。
異国の凄い踊り子を目の前で見れてよかった!
「幸運だった」
皆がそう思った。
ジェニーは21才。
ダンサーはビキニでムダ肉が一片もない。
驚くべきスタミナで踊り続ける。
彼女は毎日、舞台(メリーゴーランド)に立っているわけではない。
その彼女に男ができた。
情熱的な彼女にしては、相手は30才も年上。
彼は時々、パッポンにやって来ては、路上でYouTube ライブ放送をするのだった。
その彼女はすぐそばにある系列店で彼がライブ放送しているのが、気が気でならない!
彼を奪われるのではないか、猜疑心が渦巻く!
その彼とは、YouTubeで
tazuyan Tvを配信するタズヤン社長。
日本人街タニヤ通りで、F-1など3店舗を経営し、日本人街だけでなく、周辺のパッポン、シーロムの街、レジャー産業を活性化させようと、頑張る。
世界各国に散って生きる日本人たちが、彼の深夜ライブ放送を応援する。日本人を中心とした支援者がこのチャンネルを育てている。なぜなら、今のバンコクに必要だから!
ジェニーには彼の役割が分からない。涙を流して、彼がかえって来るのを夜の通りで待っていた。
救いの手は20年前のトップダンサー
20年前、トップダンサーだった大友コウヘイことママのもんちゃんは、彼女の悲しさがよくわかった。なぜなら、彼女にも若い頃、同じ経験があったようだ。
何とかしようと、ジェニーを諭す。
言葉、考え方、習慣も違い、互いの置かれた環境も知らない人たち。
しかし、恋する女の失恋の哀しさと苦しさはわかる。夜の街でキャバ嬢やダンサーとして働く嬢はこの道を通って、おとなに成長する
いうのはいとも簡単だが、燃え上がる嫉妬と哀しさは消せない。
ママの大友コウヘイも頑張る。
男は店で最も大切なお客以上の力を持つまでになったプロモーターのような存在。そのタズヤン社長は誠意をもってジェニーを説得するが、、、。
異国の踊り子との恋とは、ショービジネスの世界での葛藤を遺憾なくライブ放送に映し出し出されていた。
ライバルはすぐ隣の大箱のダンサー。日本で芸能活動をするローラにそっくりの娘。
ローラも休みの日なのに、自分の店でライブがはじまった事を知って駆けつける。
ジェニーの嫉妬心は燃え上がる。
このままでは衝突する❗️
深夜のムーガタのレストランの2階は、宴会カラオケが出来る。
タズヤン社長を中心に、店が違うが系列店の恋敵は両隣りに座って、鍋をつつきながら、カラオケを始めた。
皆が、一緒に生きて行く道を選んだ時
それはライバルたちが、ジェニーに彼を譲ろうとした時だった。
ダンサーたちは、深夜のムーガタ屋(レストラン)で、店の垣根を越えて歌と踊りの競演が始まった❗️
一人だけ哀しそうな顔のジェニー。
その手をとって踊りの輪に引っ張ったのはもんちゃん、大友コウヘイ
ママは優しかった。
情熱的でどこか卑猥な深夜のレストランで繰り広げられるダンスバトル。ダンサー4人が椅子の上で共演する。
ライブ放送の視聴者を魅了せずにはいない映像が世界に飛んだ。
異国の日本人とショービジネス世界に生きるタイの下町の人々。
「心が通い合う瞬間が、そこに写り込んでいた」。
この日、タイはミャンマーからの出稼ぎ者により700人近くのコロナ感染者が発生し、まだ、苦難の道は果てしなく続くのだった。
感染力7倍の新種のコロナウィルスが欧州全域を襲う。もう香港に達していたのだ。
タイは隣国ミャンマーからの出稼ぎ者の感染で切り崩される。
わたしはもうこれを書き続ける事は、できそうもないー、
ミュージカル「サイゴン」や宝塚の「クルンテープは天使の都」より、もっと素晴らしい戯曲が観れる日は果たして来るのだろうか?
願いは
Tazuyan tv のサブスクライバーが5万人になるまで見届けよう。そうすれば、何百人ものタイの貧しい人たちを救える。
パタヤの英国系ナイトウィッシュグループ(gogobar など30店舗以上を経営)はイギリスや海外からの募金で、炊き出しを行ってパタヤの困窮する出稼ぎの人々を救っていた。
それを上回るスケールで、日本人のボランティア運動が回り始める。yourube ライブ、スパチャという新世代のツールが、何をしようとしているのか、見える人にしか見えない、、。
それは、メリーゴーランドなのだ
信じる人だけが乗れる
Bangkok winter’s tale