リーマンが発見した一見、気まぐれでしかない、素数の振る舞いは、ゼーター関数により幾何学に写しかえると、素数に秩序があることがわかった。
これを次元学で表現すると、現実には見たり感じたりできない世界で、はじめて素数には意味があるということ。
つまり、上の次元では素数ははっきりと秩序をもっていた。
これを次元学でいうと、高次元からわれわれの3次元世界(時間次元を省いて3次元と言う)では素数は秩序を隠しおおせていたが、高次元では確かに姿を見せていることになる。
ここで閃いたのはサスキンド博士が「われわれのホンモノの情報は別の宇宙にあり、この3次元に現実世界と思っているのは、ホログラフかもしれない」という言葉だ。
理論物理学者の言葉に一般のひとは度肝をぬかれたはずだ。わたしもそうなのだ。
博士は「その可能性は十分にあると思っている」と自信をもって語っている。
数学は素数を通じて、われわれが3次元世界の生き物でしかないことを思い知らせているのだろう。
リーマンが150年前に見つけたゼータ関数を複素平面に引き写したグラフは、次元学のそのものの入り口だった。
ここからわたしは、数学と物理学のあいだにある、まだ、名前もない学問とも呼べない次元学に真っ逆さまに堕ちていったのだが、それはわたしひとりだけではなかった。
いろんな入り口がこの3次元世界に開いていた。それが物質の最小単位を突詰めた素粒子を振動するひもであると説く、超ひも理論で口を開いていたのだ。
そこに落ちっていった男の名はジョエル・シャーク。彼は周囲からの嘲笑により、精神を病んでこの世を去った。
しかし、彼の共同研究者シュワルツは、彼の分までがんばり生きぬいたのだ。
しかし、彼の年齢から、彼らの打ち立てた理論が観測や実験により証明されるまで生きることはかなわない。
しかし、理論物理学者の大半が超ひも理論を正しいと信じ始めてから、シュワルツにファンダメンタルズ賞が授与された。
つまり、宇宙が始まった瞬間、われわれの宇宙だけは立て、横、高さの3方向に急激に展開した。しかし、素数の数論は、それ以外にいくつも次元が展開する方法があったはずだ、と語っている。それを図形(絵)にしてイメージしやすいように本に描いたら、「何がいいたいのかわからない」と感想を書いたひとがいた。
素数は誰もが探求できる旅ではないことを、それは皆が知っている。150年前の問題が未だ解けずに残されている。それも歴代の数学の天才が挑んでも跳ね返されている。
最近、映画になったインド人で独学で数学を学んだラムチャナンもハーディーと共同研究したひとり。
彼もリーマン以上に短命だった。
アラン・コンヌ博士も突破できずにいる。
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