テロリストへのメッセージ
息子に憎しみをもって育ってほしくない
ひとは親にならないと成長しない
テロリストは「無知」のまま
パリ同時多発テロで妻を失ったフランスのジャーナリスト アントワンヌ・レリスさん(34才)の自身のホームページに投稿したテロの犯人たちへのメッセージ。
1才5カ月の息子と夫を残してバタクラン劇場の襲撃で命をおとした最愛の妻と対面した男の言葉。彼はなぜ、それをつづったのか。息子のためである。人間は親にならないと成長が止まる動物だということを知らないイスラム国のテロリストに向けた言葉だ。
要約文
わたしは決して君たちに憎しみという贈り物を贈らない。君たちはそれを望むだろうが、怒りで応えることは、君たちと同じ無知に屈することになってしまう。君たちは、わたしが恐怖し、周囲の人を疑いの眼差しで見つめ、安全のために自由を犠牲にすることを望んだ。
だが、君たちは負けだ。わたしはまだ、わたしのままだ。
今朝、死んだ妻と対面した。幾夜も幾夜も待ち続けた。彼女は金曜日の夜に会ったときと変わらず美しく、そして、君たちが決して行き着くことができない天国の高みで、再び、出会うだろう。
レリスさんはそのわけをフランスのラジオで語った。
「わたしは息子に憎しみや暴力、恨みを抱えたまま育ってほしくない。彼に立ち上がる武器を与えたい。銃ではなく、紙やペン、そして、音楽という武器で、、、」。