不気味な60の小包爆弾の意味
柳城県でついに連続爆破事件
ベトナムと国境を接するチワン族自治区、柳城県。注3 9月30日午後、連続爆破事件が発生した。7人が死亡、50人以上が負傷した。爆発は商業施設など17ヶ所で発生、無差別テロの様相だった。犯人は地元の33才の男を容疑者として逮捕。背後関係を捜査している。
中国公安省は現地に専門チームを派遣し、この柳城県出身の男の後ろに新彊ウイグル自治区のテロ組織が関与してないかを突き止めようとしている。
現地報道から、
爆破されたのは県の施設、病院、ショッピングモールなど人が集る公共施設ばかりだった。爆破したのは小包の仕掛けられた爆弾で全部で77個、そのうちの17個が爆発、さらに爆発していない60個が見つかった。
この60という数字に恐怖を呼び覚ます意味が隠されていた。
「とうてい一人の犯行ではないですよ。少なくても3ー5人いないとできない犯行です」と地元警察関係者。
犯行の日に注目してほしい。翌日の10日1日は中国の共産党政権が誕生して66回目の国慶節の日である。
さらに同日はウイグル族の新彊ウイグル自治区の設立60周年であった。仲間にわれわれだとメッセージを発していた。
そして、われわれは少なくてもあと60回の爆破テロを行うというメッセージだ。
国家主席の習近平と最高指導部は北京の天安門広場のパレードに主席していた。国慶節とは中国の建国記念日で、祝賀を祝う”祝砲”が人民を犠牲にしてまで打ち上げられたのである。これほどの憎しみはどこから生まれたのだろう?
この答えをわたしは新彊ウィグル自治区で行われている資源開発をめぐる中国政府と地元少数民族との争いの底流にあったことを見つけた。それはロプノール、あのスウィン・ヘディン隊が発見した古代都市楼蘭とさまよえる湖ロプノールにまで辿らなければわからない複雑な過去が秘められていた。
ここから話は二重に進んで行く。1つは中国発世界恐慌へつながる道。そして支配階級の漢族に少数民族ウイグルが苦しみの果てに、立ちあがった結果、テロによる総攻撃に向かった話だ。まるでかつて別れた2つ遺伝子が互いに殺しあい、生き残ろうとする生々しいドラマである。人類絶滅境界線上のアリアより
桂林の小学校前で爆発、死亡2名・負傷44名(内中学生22名)
2013年9月9日朝、外国人観光客が多く訪れる広西チワン族自治区桂林市の小学校付近で爆発事件があり少なくとも2人が死亡、23人が負傷した。負傷者に小学生も含まれて最終的には44名になった。公安当局は爆発の原因や被害状況を調べている。
目撃者によると、付近を通り掛かった三輪車が爆発した。北京の日本大使館によると、日本人が巻き込まれたとの情報は入っていない。インターネット上には遺体とみられるものや3輪バイク、ガラスの破片が路上に散乱した様子を撮影した写真が「爆発現場」として投稿されている。桂林は川沿いに山水画のような山々が連なる観光地で知られ、毎年日本などから多くの旅行客が訪れる。この事件が今回のチワン族自治区連続爆破事件の"点"でついに"線"とつながる。