時間を巻き戻して
ベンジャミン・フランクリン・メダル授賞式典の
まだこのシリーズは続けるつもりでした。日本人にゆかりのある話だから。
世界初の次元探検者ジョエル•シャークとシュワルツの冒険。宇宙と素粒子の世界を統合するマスター理論を探求する旅です。
シャークは余剰次元の世界に迷い込みます。
彼がひっぱり出した「超弦理論」。
なんと10次元の世界でないと成り立たない。
4つはわかるが、残る6つはどこに存在するのだろう?
この次元の入り口の謎を開いたのは、南部陽一郎の数式でした!
これを明快に説明してくれたのが、
物理学者 大栗博司さん カリフォルニア工科大学教授、米・ウォルター・バーク理論物理学研究所の初代所長
超弦理論とは、つまるところ何なのか。
量子力学における基本的な要素、素粒子を点であると考えている以上、重力の理論とは統合できない。
そこで、基本要素は点ではなく「1次元的に広がったもの」だと仮定してみると問題が解決することがわかったのです。
1次元的に広がったもの、すなわち、ひもや弦ですね。広がったものを基礎とするという構想はもともと湯川秀樹が持っていたものですが、実際に模型にしたのは南部陽一郎でした。
このときは素粒子の性質の一部を説明できる模型として考えていたので、重力のことは念頭になかったといいます。
この後、米国のジョン・シュワルツとフランスのジョエル・シャークという2人が、南部の数式のなかには重力を表す計算式がもともと埋め込まれていることを発見しました。
量子力学のための理論だったのですが、重力のことを組み込んだものになっていたのです。
南部陽一郎の研究
自発的対称性の破れなど、素粒子の強い相互作用において先駆的な研究を行ったほか、弦理論の創始者の一人としても知られる。
1970年にハドロンの性質を記述する模型として弦理論(ひも理論)の提案を行った(同時期にレオナルド・サスキンド、ホルガー・ニールセンが独立に提唱)。しかし弦理論は、ハドロンの理論としては問題点があることが明らかになった。一方でゲージ理論としての量子色力学が確立していった時期でもあり、多くの研究者は弦理論から離れていった。弦理論はその後、ジョン・シュワルツらにより、ハドロンではなく重力を含む統一理論として研究が続けられた
宇宙の姿やその誕生のメカニズムを解き明かし、同時に原子、素粒子、クォークといった微小な物のさらにその先の世界を説明する理論の候補として、世界の先端物理学で活発に研究されている理論である。この理論の中ではほぼ矛盾なく高度に完成している、しかし実験による裏付けがほぼ無い状態であるため理論としては優れていても2020年時点では「優れた理論」止まりである。またこの理論を実証するための実験に必要なエネルギー量はおおよそ人類に扱える範囲を大幅に上回っていると想定されるため、そもそも「実証不可能」「永久に仮説」ともいわれる。
南部陽一郎さんの足跡
Amazonに消えた原稿より
著者より
わたしのブログは経済記事やアジアの旅行記より、なぜか「次元の旅人」へのアクセスが40%弱に達しています。不思議です。まだ、日本には理論物理学に興味がある人が多いのに驚いています。
でも、あれほどAmazon で無視された原稿が今になって読まれるとは、
超弦理論の研究で何か明かになったのでしょうか?