[bangkok ]
タイ政府は15日の閣議で、最長270日の「特別観光ビザ」を承認した。
「特別観光ビザ」の対象は、
1. タイに長期滞在するための旅行(長期滞在旅行)を希望する外国人。
2. タイ国内でタイの公衆衛生対策を遵守する意思があることを認め、代替地検疫所(ALSQ)で14日間の国家検疫を行うことに同意した外国人。
3. タイ国内でAlternative State Quarantine(ASQ)サービスを提供するホテル宿泊施設か病院宿泊施設への支払いの証明と、その後に長期滞在する証明を提出できること。
ビザは90日間の滞在が可能で、申請料金は2000バーツ。ビザは2度延長が可能で、合計270日の滞在が可能。当初のビザ期限は2021年9月30日までとなる。
「特別観光ビザ」により、週に100人から300人、月に最大1200人の訪問を見込む。
なお、正式な開始日については、まだ明かにしていない。
解決策にはほど遠い内容
解説
月最大1200人というのがボトルネックとなり、景気回復、観光産業回復、雇用再開のスピードを大幅に遅らせるのではないかと懸念される。
9月26日をもって自動延長の恩恵を受けてきた残留外国人40万人の大半が帰国せざるを得ない。
月間1000人を入国させても、年4万人にすら届かない。
パタヤやプーケット、チェンマイなど観光地のホテルのほとんどは閉鎖されたまま。
営業している2-3星ホテルは現在一泊700円という苦しい選択を強いらる。
パタヤのヒルトンホテルが閉鎖されているので、調べたらハワイはもっと凄まじ状況だった。
パタヤのホテル協会長はこのまま3-6カ月も外国人観光客が入国出来ないなら、3-6カ月間でホテル業のほとんどが倒産し、従業員100万人が失業すると言う。
270日ビザだけでは、まったく観光産業と観光地を救済するには程遠い内容である事がわかった。
問題は①14日間の検疫期間を1週間に短縮、②入国者の数の見直し、③ツーリスの追跡アプリ導入など、アメリカやフランスが個別に行なってきた空港での無駄な検査(ほとんど意味が無かったものが多い)、2週間は本当に妥当なのか?という非効率な安全策が、全ての問題のネックになっている事を調べ直す必要ではないだろうか。