ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

エアアジア 年間乗り放題アンリミテッドの真相

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 マレーシアに本拠を置く“LCC(格安航空会社)エアアジアは、アジア全域を網羅し日本路線もたくさんあるが、22日から国際線全便が運休になった。その2日前には、インド・デリー空港に着陸した便で、最前列に座っていた乗客の感染が発覚。危険エリアを避けるため、パイロットがコックピットの窓から機外へ“脱出”という機転で凌いだ。

しかし、日本のエアアジアXファンが多数買ってしまったエアバス・アンリミテッド、年間乗り放題チケット🎫 なんと、急遽の資金ツナギだった。



この背景に経営危機があったのだ。

ガンバレ、エアアジアX


 同社の危機的現状を同業他社が解説している。

エアアジアでは今、トニー・フェルナンデスCEOとカマルディン・メラヌン会長が、欧州の航空機大手エアバスから5000万ドル(約56億円)の賄賂を受け取っていた容疑で捜査を受けていて休職中。それもあり業績が悪化しているところにコロナときて、17日には株価が10%下落。国際線運休後の23日もさらに10%ほど下落し、経営が危ぶまれている」

 もともとLCCは価格競争が激しく、低価格を売りにした自転車操業の航空会社も多い。エアアジアも例外ではなく、2月には事態を打開するため「1年間乗り放題アンリミテッド・パス」なるものを499リンギット(約1万2700円)で売り出し、日本の旅行マニアの間でも話題になった。

「だがその矢先に国際線が全部運休、アジアのどの国も“鎖国状態”では、乗り放題パスも使いようがない。

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使えない乗り放題パスm(><)m

泣いたあなた。ご愁傷様です。

SNSでは『パス発売当初から運休は織り込み済みで、手っ取り早く経営資金を集める手だったのでは』といぶかる声も出ている。

 アジア圏への旅行や出張の多い日本人におなじみのLCCだけに、是非とも立ち直って欲しい。

航空業界のウィルス禍の打撃は深刻だ。オーストラリアの航空業界調査会社によると、半数は経営破綻するだろうという予測を出している。


エアアジアXキャビンアテンダントパイロット👨‍✈️、誰か見てないかな。

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エアアジアは、英ヴァージン航空出身のトニー・フェルナンデス氏が2001年に破綻した航空会社を買収して発足させたLCC。アジアではカンタス航空系列のジェットスターと市場を二分する急成長を遂げており、その長距離部門を担うエアアジアXが来月、マレーシア市場に株式を上場することになっている。

 その上場の目論書の発表に際して、グループ最大の経営課題として関心を集めたのが、鳴り物入りで昨年8月に就航したエアアジア・ジャパンの出遅れ!


 同社はANAが51%(無議決権株を含む)、エアアジアが49%(同)を出資するLCCで、国内便では成田、中部国際空港発着の新千歳、福岡、那覇便が主力路線だが、搭乗率がライバルに比べて大きく見劣りしていた。


 大手航空会社が調べた今年4、5月の大型連休中の搭乗率をみても、ジェットスター・ジャパンの78.8%、ピーチ・アビエーションの91.3%に対して、エアアジア・ジャパンは67.6%にとどまった。



エアアジアXは親会社エアアジアの長距離部門です。日本からはクアラルンプールと羽田、大阪(関空)、新千歳の便が就航。
直近の決算は11月に発表されていました。


60億円の赤字

決算について

2019年第3四半期の決算は、約60億円の赤字でした。赤字幅は前年同期よりも拡大しており、厳しい経営状況が伺えます。
売上は約265億円となっており、こちらも6.4%減少となっています。中国や日本向けの路線を拡大したようですが、売上には貢献しなかった様子です。
LCC業界は常に価格競争に晒されるので、かなり厳しいようですね。
株価もこの状況を受けて急降下しており、現時点での追加投資はし辛いです。
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日本ではエアアジアジャパンとして就航していますが、同様に赤字が続いています。
現在は3機体制とかなり小規模ですが、2020年に向けて倍増の6機体制として、国内での路線拡大を図るとしています。
これにより2021年の黒字となる見込みでした。
機体に投資しているので赤字化するのは必然といえますが、やはり投資回収できそうもありません。
名古屋に注力しているようで、中部から仙台、台北、新千歳、福岡の開設ということですが、どこまで取り込めるでしょうか、期待してみていきたいと思います。