ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

中越国境 謎のモンカイルート アジア無敵の花嫁2

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中越国境の街は国際ハブ港の隣



実は、D記者が調査したところ、ベトナムハロン湾に浮かぶ海南島(中国領)の半島付け根が中越国境。

港街・防城港はロシア、北京、上海、ウイグルなど世界へ貨物を中継する国際ハブ港である。

その防城港より、もっとベトナム国境に近いのが東興市である。ここに誘拐されて連れて来られたベトナム少女の売春窟が広がってのである。

国境を越えて初めての中国の街、それが東興。

広西省は広西省チワン族自治州というの正式名称で、少数民族の里。チワン族、ミャオ族、モーラオ、マオナン、ジン、ヤオなど28の民族が暮らす。

これではベトナム少女が紛れていてもわからないわけだ。







 女主人(中国人)がわたしの服をひっぱって、店内へ引き入れた。机と椅子が置いてあるだけのような昔の商館の内部。

さらに奥に続く薄暗い部屋は、どれも埋まっているようだった。



 この町に着いて車を降りるとすぐに女たちが群がってくる。

売春宿を見つけるのはたやすい。

インドではないが、分け入れば分け入るほど性産業の実態が目に飛び込んでくるが、全容はわからない、、。



それはこういうことだった。

中国の一人っ子政策の影響で嫁不足と同時に女性不足が深刻になっていた。嫁不足はわかるが、もうひとつ同種類の問題が闇のなかで膨張していたのだ。それはあたかも、大きくなりすぎた病巣が破裂するさまを思わせる。



中国男たちの性欲を解消するための方法が必要とされていることも、ベトナム娘がこの地獄に足を踏み入れる原因となっていた。





広西省から広東省

 ここは広東省の別の町では、売春宿がひとところに集まり、歓楽街を形成している。ホテルに行く金のない客は、床屋やマッサージ屋がひしめく通り。

朝の7時だというのにきれいな若い娘たちが着飾って客を待っている。

ここにいるベトナム人女性のほとんどは騙されて売られて来た。散々働かされた後、流れ者となった彼女たちは、もう厳しく管理されているわけではない。つまり年季が明けた娘たちで、故郷に帰ることもできるはずだ。

しかし、彼女たちは帰郷しなかった。帰っても差別など冷たい仕打ちが待っているのだろうか? 

中には売春を仲介する側に回った者もいる。



 グエン・ティ・トゥ、背が高く、すらっとした肢体。肌は真っ白で澄んだ瞳の17歳の少女もまた、信じがたいことだがこの地獄に1年近くもいる。

3人の友人とともに騙されて連れてこられた。トゥは店では看板で、特別な客にあてがわれている。

50代の女店主もかつて同じように連れてこられた身だった。



 店は歓楽街の真ん中ぐらい。ベトナム語で「床屋」の看板を出している。

トゥたちは朝の7時から淫らな服装で客にマッサージをし、その部屋の傍らにある別室で客に体を売っている。



 客の相手をした後、彼女たちは客から報酬をもらうが、すぐに女主人に収めなければならない。

トゥのような美しい少女は一日に40人ものお客がつく。

平均して一人の客に30分、寝る時間も汗と涙で汚れた化粧を直す暇さえない。

そうして女主人は足を組んで座っている間に、数千万ドンを稼ぎだすのだ。



一人の少女を買うのに3000万ドン(12万円)かかっても、少女一人につき30億ドン(1200万円)を稼ぎ出せる・・・売春ビジネスは麻薬売買並に儲かるビジネスだ。



このエピソード

取材してわかったこと。

なぜ、ベトナム娘たちが、逃げられなかったか?

ひとつは恐怖。主人に刃向かえば、暴力を振るわれたうえ、食事を抜けれる。

そして、もっとも大きな要因は、言葉が通じないこと。たとえ逃げても、ここが何処なのかさえわからない。駅にたどり着ければベトナムへ帰れるかも知れないが、それは地理がわかっていないと無理。中国の警察に逃げ込むこともままならなかったのだ。

それで年季が明けるまで辛抱するしか生きてゆくすべがなかった。悲劇は何年も続いたのだった。













中越国境 未踏の第3路

謎のモンカイルート

 



 中国とベトナムの陸路国境は、雲南のラオカイルートとドンダンルートが有名ですが、もう一つ、地元民しか越えないマイナーなモンカイルートというのが存在する。

わたしは謎と未踏が大の好物。それに桃源郷のような、少数民族とかが加わるともう、体がうずうずする。それでベトナム取材後にラオカイルートを制覇したあと、モンカイルートをめざしたのだ。



 私はモンカイルートの中国側国境都市・東興(トンシン)を訪れていた。

広東省広州からバスで揺られること16時間。ぼろぼろになってゲロを撒き散らしながら、たどり着いた町トンシン。

河があった。川幅20-30メートルで小船が行き来していた。

ん、フェンスがあるぞ。よろよろと、お粥を求めて彷徨う。

中国の町はどこも飯がおいしい。



 町のメインストリートは解放路。けっこうにぎわっています。そこを意味なくずんずん進むと「和平路」というソイが交差します。

 





なにやら怪しい妖気が漂ってきます。

左折すると、床屋が一軒、ベトナム式カフェがありました。これはラオカイで見たあの光景。偽装カフェ、あるところにはあるのです!

さらに進むと戸が半開きの商人宿。中からピンクの明かりが漏 れてくる。怪しい、あやし過ぎるゾ。





中を覗いてみると、カラオケがあり、椅子が並ぶ。ベトナムのビアオム?

そこの女将がなにやら説明してくれますが、ちんぷんかんぷん。わたしの手をつかみます。カラオケに来た客ではないのはすぐにわかるはず。

わたしの顔をのぞき込みます。

中国人でないのはハナから見破られています。

まさか、この女将、わたしの相手するつもりなのでしょうか?

抱きしめられる。暴挙、それだけは勘弁してほしい。m(><)m

「コンガイ、小姐はいるの?」

襲われるのかひやひやもので予防線を張り巡らせます。

「わっはっ、はっ、はっ、相手はワシじゃー!」

冗談にしても酷すぎます!



根が小心ものなのに好奇心がいっぱい。自分の性格がつくづくいやになります。

ああ、怖かった。

 連れてゆかれた店の裏口から別の建物へ。これは中国風俗のコングロマリット複合施設で、この辺は中国風にアレンジしているようです。そこに綺麗な色白な娘が白い着物で手招きします。

部屋に迎え入れます。

ドアはぎーっと音をたてて閉まった。

ドッキ!

ベッドがあるだけで、シャワーは共同トイレまで行かなくてはなりません。

彼女の名前はタオ。20才ぐらいでしょうか。

シャワーを浴びると立派な胸。ミサイルです。部屋に戻ると、タオはベトナム製の「OKコンドーム」を付けてくれ、やるきまんまんです。



と、いきなり上に乗っかって来てます。

かわいい娘ですが、今日はじめてのお客なのか、予想と違って生き生きしてます。

ほとんど「レイプ」です。彼女は上にかぶさって腰を振って暴れます。可愛い顔してるのにすごいワザを繰り出します。



一仕事終え、バーの方へ戻り、ビールを飲みながらタオちゃんと、カラオケで中国の歌を熱唱します。マイクを離さないタオ。でも電源が入ってないのは、どうして?



テレビの漢字字幕スーパーを眺めながら中国秘境で盛り上がらなくてはいけません。トンシンは秘境でもなんでもありません。文明はちゃんと来てます。ただ、映像が少数民族の里が流れています。

それにしても一戦交えたあと、陽気なタオ。まるでサッカーワールドカップの試合後、外国人選手が互いの健闘を讃えるようにわたしの頭や背中をどつきます。



あのジメーっとした哀しい人身売買の話しとかけ離れているのは、なぜ、、、?

そう思いながら、「明日もまた来いよ!」と送り出してくれます。

タオは笑顔で思いっきり手をふっています。



女囚哀歌はどうしたんでしょう?





国境となる北侖河を見に行ったら、

警察がじーーっとわたしではなく北侖河を見ていました。

何かと思ったら、数分前にベトナムから

不法入国して逃げた人がいたそうです(^^;)



みんなも、行ってこいよな。(笑い)

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最近、タイから密輸されるぼく、カワウソですm(><)m
絶滅危惧種なんです。



これから、女囚哀歌が広西省東興市と広州でなぜ、ここまで異なるのかを追って行こう。自ら売るか、略奪されるか。