ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

上海株暴落 なぜ、股民たちは自殺に追い込まれたの? シャドーバンキングの罪

上海株の暴落後、どのような生活になっているのか? 状況を探っていると、中国全土に広がっていたシャドー・バンキングに行き着いた。株価の暴落で自殺したひとたちの話は、前に書いたが、日本でいう信用取引で自らが所有する額の4倍の額を投資。これにより(元金が1/4の負債を背負った時点)、4倍のスピードで破産。資産の約4倍の借金を背負い自殺というシナリオだ。

これは、中国固有のある金融システムと連動した。中国政府がこの前段ですでに巨額な資金を投入し、バブルを支えていたのに、支えきれないために、民間の資金を株式投資にさそい込んだ。
上海株に投じられていたのは、シャドー・バンキングというもので、銀行以外の機関が資金を集め、融資を行う。規模は最大27兆元(約540兆円、中国社会科学院発表)に及ぶ。

その規制は緩くて不透明な部分が多く、大規模詐欺を誘発する無法地帯とされる。
国内外の経済専門家は「中国社会と経済の安定を脅かす大問題」と懸念している。昨年年初から、全国各地でシャドーバンキングの債務不履行が多発。政府の監督責任を追及し、捜査を求め、救済を要請する被害者の抗議行動が続いている。被害者はさらに激増するとみられる。

 

 具体的なケースを追ってみる。


河南省西平県にある会社「河南浩宸担保投資有限公司」は6年前に設立されている。3年前から40数人の営業マンを雇い、県内の農民約4千世帯から総額2億元を募った。
「営業マンが農民から預かったお金を会社に貸す」という仕組みであり、営業マンは農民に自分名義の金銭預かり証を渡す。給与は資金集め総額に応じた出来高制で、会社側が毎月農民に利息を払ってきた。

  昨年12月末、営業マンは会社から「経営が困難で、元金を還付できない」という内容の通知を受け、今年1月の利息支払いを最後に経営陣は姿を消し、会社事務所である地元の民家は空き室となった。
一方、農民は営業マンらに預り金の返済を強く迫っている。中には自殺や殺害予告を出した人も多くいるという。

  こうした中、83世帯から総額255万元(約5100万円)を集めたという李さん(57)が4月下旬、井戸に飛び込んで自殺、5月はじめ、もう一人の63歳の同僚張さんが首つり自殺した。死後、遺族の元に「金を返せ」と農民たちが押し寄せているという
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 シャドーバンキングの債務不履行が多発する中、中国国内メディアの報道によると、河南省で投資会社の元営業マンで被害者でもある数人が自殺し、被害総額はおよそ2億元(約40億円)に達する。

この社会問題を報じた、報道陣、それを救おうとした弁護士たち107人がある朝、突然、逮捕されたのだ。

問題はもっと、広がっており、すでの中国を脱出した資産家も多いのだ。それはアメリカ、カナダ、スイス、など欧米が中心で、移し終えた資産額は信じられない巨額だ。

                                                                 上海株暴落,股民色情服務下生活(6)