ReuterJapanNews’s Dialy

バンコク駐在記者。ヤンゴンからチン州ミンダットに転戦。国際NGOと連携して国軍の攻撃から逃れる難民を救おうと頑張っています。

タイに移住しよう テーメー戦記&コヨーテ 4

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6、チェンマイ

歓楽街のロイ・クロー通り

 

 

住むのに最適 

月80ドルで快適マンション

 

 タイ北部の過ごしやすい保養地。タイ第2の都市、濠が掘られ古都、美人の産地として知られる。この街はリタイヤした日本人をはじめ欧米の長期滞在者が多い。街の周辺はバンコク並みの値段の都市型ホテルが建ち並ぶ。しかし、少し離れた外濠(掘りの外側)には、自然を生かした庭園のようなヴィラやコンドミニアムがある。バンコクの酷暑期をここで過ごすひとにうってつけ。

 日本のガイドブックには標高700mと書かれているが、実際は濠のある街の中心地は海抜310m。背後に控える山々で1600m。つまり、実際に調べたひとがいなかったのだろう。

昼間はバンコクと同じように温度はのぼり詰める。しかし、夕方から夜にかけては気温が下がるので一息つける。バンコクがコンクリートで固められているせいで都市熱が逃げないのに対し、チェンマイは自然が豊か。風が街を吹き抜ける。

 一年中すずしいといわれるが、3-5月の酷暑期はバンコクと同じ。逆に乾季の11-2月は夕方から気温が下がり、朝方には寒いほど冷え込む。15度ぐらいまで下がる。暖房がない部屋には厳しい。

 庭園がある長期滞在者向け宿泊施設は外濠の一角に並んでおり、どこもひと部屋づつデザインが違うので、室内を見てから決めるといい。スタッフも若く礼儀正しい。リーズナブル。室内はこじんまりしたアジア人規格のサイズ。欧米人には苦しいかもしれない。20-30ドルから。

一昔前の1泊500-600円で泊まれるようなドミトリーは、4-5人が一部屋に詰め込まれる。つまり、2段ベッドの寝るだけの安宿も健在。

 欧米や日本人の長期滞在者は単身者向けのホテルやヴィラ、コンドに宿泊しており、フロントやランドリーサービスのほかに清掃などもやってくれるので遊ぶことに集中できる。だが、夕方まで何をするかー。

 ゴルフや商店の娘を冷やかすぐらいかと思ったらコンプレックスにカフェやお土産屋に大型スーパーがある。

チェンマイは12世紀につくられた王国でその名残が城砦に残る。カフェやバーが林立しており、長期滞在者が仲間と過ごす風景が見れる。

ここまでが一般的に知られる情報。しかし、実際はもっと安い。そうした情報はタイ語でしか発信されていない。

 

 

端的な例は、日本の単身者用マンションは28-30平方メートルだが、その倍の広さの部屋で、月80ドルの快適な部屋が見つかる。観光のハイシーズン12-1月期を除外すると、この値段。冷蔵庫、クーラー、日本の家具付きマンションに比べ遜色ない。こちらの方がずっと快適。

フローリングの床に大きなベッド。それでも動き回れる快適な広さ。大きなクローゼット、冷蔵庫、デスク。必要なものはすべて揃っている。

考えようによっては、ノマッドワーカーには最適な場所。住環境だけなら東京の15分の1になってしまう。食費も軽く5分の1を切る。

この生活水準だと、タイ定住は多いに勧められる。80-150ドルの間なら、誰でも見つけられるのだ。それも外掘りを少し探せば、、。内堀から離れず、徒歩生活圏内で。

 

 

1カ月だと安くなる宿

7ドルと8ドルの境界線

中心部のホテルはどうしてこうも値がはるのか? バンコクと同じである。いや、むしろ高いくらいだ。チェンマイの庶民価格がわかってくると、観光地がいかにボッタクルかが理解できる。ユーロの導入でエストニアリトアニアギリシャなど観光地がいずれの都市も同一料金を提示しているのと同じ構図。後半の「コヨーテダンサー編」で、ウクライナキエフのホテルの実勢レートも拾っている。

 

1泊8ドル

長期滞在者向け宿泊施設は、一泊は10-12ドル。一ヶ月なら6-8ドル程度にまけてくれるので交渉してみよう。もっと、安い部屋はいくらでもあるが、それは貧乏旅行のバッグパッカーにしか勧められない。問題はトイレにある。

 

濠の中にある中心部は値段がはるが、濠から離れると一泊8ドルでいい部屋に泊まれる。ちなみにホテルは8階建てで、パティオの吹き抜けを囲むように配列された植民地風のデザイン。長期滞在だと月1万2000円程度までディスカウントしてくれる。決してメリディアンなどの言い値で宿泊すべきではない。

もうひとつ注意点。7ドルの部屋になると概して、トイレットペーパーを水洗トイレに流せないところがある。それで、バケツに紙を捨てることになるが、気温が高いだけに臭気が気になるひとは7ドル以下ならこのあたりを聞いてから決めた方がいい。インド周りで来たひとは手で拭えるので気にしないだろうが、日本から入ったひとは驚くことになる。このトイレ境界線が7/8ドル問題という。いわないか?

 

 

都市格差

 

チェンマイの物価は庶民と、観光客向け価格が極端に離れていることで、高いと思ったら、ためらわず交渉しよう。

 夜の歓楽街は、バンコクと同じような店が立ち並ぶ。中心部にはコンプレックスやゴーゴーバーのFOXY LADY、スターシックス(STARXIX)などの店もある。しかし、ソイカーボーイやナナプラザのような不夜城のイメージはない。午前2時にはほぼどこも営業を終えてしまう。朝までと看板にうたっていても行ってみれば店を閉じていたりする。理由はわからないが、表の扉は閉めて裏から入れるようにして営業している店も。

ル・メリディアン・ホテル近くのFOXY LADY がこの街では人気がある。それは入店してうなずけるのは美人を揃えているからだ。それでいて、ビールが150バーツ程度、レディードリンク160バーツを払っても1000円に満たない。しかも、女性の気立てがいい。すれてないうえ美人の比率が高い。はずれても1000円程度の出費なのでかけてみよう。この街のゴーゴーバーのバーファインはおよそ700バーツ、ショート2000バーツが水準。取材時に幸せそうな笑顔で、店から連れ出されたおんなのこを何人も見た。相手のファランがハンサムだったわけではない。ただ、20-30代のバッグパッカーに過ぎない。それでも、彼女たちは幸せな夢を追うのだろう。

これに対して、スター6は席料(カバーチャージ)をとるなど会計が不明瞭。おんなの子もそれほどではない。店の規模の割りにおんなのこが少なかった。わざわざ六星と漢字表記しているくらいなので中国人相手の専門店かも知れない。

 

この手の店が立地しているのは、ロイ・クロー・ロード。目印は濠の通りに面して角地にBABA・BOBO・BARの看板が見える。そこから入った通りがロイ・クロー。たまに見かける目をみはる美人はレディーボーイだったりする。彼女(彼)らの専門店もある。

ディスコ、プールバー、ゴーゴーバー、ビアバーなど規模は小さいく、一カ所に集中しているのですぐわかる。また、小規模の店は濠沿いにあるので、トゥクトゥクで流すと見つかる。どこに行くにもトゥクトゥクの運賃は100バーツ以内で収まるので、交渉して乗ろう。それからトラックの荷台に客席を設けた赤い乗り合いバスのような車が多く走っている。どこでも20バーツ。だが、恐るべし。決まったルートを決めずに走っているのでそこへ行ってくれるか交渉しなければならない。行かない場合は断られる。

 

 

ガーリーバー 一晩2000バーツ

 

歓楽街はロイ・クロー

場所は濠にT字型に走る Loi Kroh Road (ロイ・クロー・ロード)。噂に聞いてたチェンマイ美人にはそう出会わない。ゴーゴーバーで働いているのは、地元のひとではなくラオスや中国雲南省などから出稼ぎに来たひとやベトナム人らしいひとたちも混ざっている。フリーランサーや女性がいる通称ガーリーバーは、予想に反して、美人の割合は少なかった。

チェンマイ美人に会いたければ大学に行くべし。

チェンマイのガーリーバーでおんなのこが提示してきた料金は、泊まりで2000バーツ(日本円換算で7000円)、それに連れ出し料として店に払うレディーフィー(バーファイン)は700バーツ。ただ、深夜2時になれば女性の提示額は下がり、1000バーツでOKという娘も現れる。

ちなみに2000バーツはバンコクのショートの値段。バンコクの影響をもろに受けている。

この街は深夜2時に眠ってしまう。

小規模なマッサージパーラーが林立しており、こうした店で働く娘を日本人リタイア者は、妻にするケースが多い。マッサージは1時間200-250バーツ(600-900円)。

 病院を畳んでタイにやってきた日本の元病院長は、すでに70才だが、日本の週刊誌にも登場している。彼もマッサージ嬢を妻にし娘が誕生した。しかし、寄る歳なみに勝てず彼より若いオランダ人に寝取られた話は日本人社会では有名。彼が日本から持ち出した額は7億円で、2004年からプライベート・バンカーに資産運用を任せ、現在の資産は20億円に達する。そのあまりにも巨額な資産に目をつけられ、100万ドルを騙しとられ、日本人から生命を狙われるという事件はあまりに生々しい。

長期滞在者は日本人といえども完全に信用してはならない。資産状況や持ち金や収入は口を閉ざした方が賢明だ。話を聞いたひとがどこでまた、誰に話しているかわからない。回りまわって生命を狙われることになりかねない。

 

 

 

ムエタイの凄さ 白人ソルジャーVSムエタイ戦士

 

チェンマイ・エンターテイメント・コンプレックスでは定期的にムエタイの本格的な試合をやっており、400バーツで臨場席がとれる。通りからも観戦できるが、6試合が組まれるので、席での観戦がベター。ウエスターナー(西洋人)とタイ人選手の試合はどれも本気で、八百長や申し合わせはない。ノックアウト必死の攻防は見もの。タイには格闘技修行にきている欧米人がおり、チェンマイはそのなかでも大きな位置を占める。また、現役米兵がボクシングだけで立ち向かうファイトスタイルでもけっこう強いので、タイ選手も顔で余裕を見せても、必死なのがわかる。パンチをかわし損ねてよくKOされる。

タイ選手には180センチ近い大型選手がいないので、体力とパワーで押しまくる欧米人を技術でタイ選手がどうやって封じ込むか見もの。

パタヤで夕涼みながら見るムエタイのマッチとは異なる本格派。席料も安いのでチェンマイに来たら見ておきたい。

パタヤでは全盛期を過ぎた腹まわりにたっぷり贅肉をつけた選手しかお目にかかれないが、チェンマイは挑戦者の欧米人が本気なので、ムエタイ選手も本格派がでてくる。

ほとんどKOで決まる。試合が終わると箱をもって会場に下りてくるので、気に入ったファイターに話を聞くこともできる。仲良くなれる。欧米人はほとんど顔面へのハイキックが試合ではでない。ローキックや中段へのキックは時々放つがことごとくガードされる。

それに比べ、ムエタイ選手のキックはシビア。しかし、身長差が10cmもあり、なかなか勝てないのだ。試合には出なくていいから、タイにいる間、立ち技最強の格闘技の練習を日課にすると、一日にはずみかつくのでお勧め。

チェンマイ・エンターテイメント・コンプレックスは、入り口が三角形の屋根にタイ舞踊の女2人のシルエットが看板。ムエタイの入場シーンに使われる音楽が流れる。いつも凄い試合が組まれているわけではないので、平日は平凡の試合でがっかりする。第一試合が子どもだったりする。試合は午後7-11時。それ以外はビアバー、プールバーとして営業している。チェンマイ・エンターテイメント・コンプレックスは地元のひとなら誰でも知っているので、ぜひ、出かけてみたい。

 

ちなみにここの女性たちの相場は、

ペイバーは500B。ショートは予想通りの1000B。

 この街のランドマークはメリディアン・ホテル。イタリアでよく見られる渋い黄色の高い塔を思わせる建物がどこからでも見える。世界的な一流ホテルが進出しているが、だが、現実は地元の物価との格差に驚くばかりだ。

 

 

 

日本人ホームレスの真実

 

 バッグパッカーも大勢やってくるが、もしろ、リタイヤしたひとたちの都といったイメージが強い。それほど楽しめる観光地はない。象に乗りたくない、熱帯雨林もまっぴらというひとは肩透かしを食うだろう。

 近年、日本人の高齢者が亡くなるニュースが度重なる。10-20年間、チェンマイで生活していた日本人滞在者は70代の後半に差しかかり、この地で最期を迎えた。多い年は年間20人が亡くなった。こうした数字を捉えているのは、チェンマイ日本人会がしっかりした組織だから。

タイの著作が多い紀行作家でジャーナリストの下川裕治さんは、チェンマイに日本人のホームレスをみつけ、彼の転落した経緯を書いている。下川さんはその原稿料を彼に渡し、日本への帰国に用立ててほしいと願った。

 チェンマイの街は昔は置屋しか遊ぶところがなく、ガーデンレストランでの食事が一番の社交場だった。それが1980年ごろ、チェンマイから40キロほど離れたところに工業団地が造成され日系企業が多数、進出した。ここではたらく日系人は車でチェンマイから通う。メイド、車付きの一戸建て住宅をあてがわれる。

 大きな工場では日本人スタッフ10人で400人のタイ人を指導し、ラインにつかせる。言葉、文化、習慣の違いでストレスを抱えながら奮闘する日本人も、今では高齢者になっているのだ。

 街は様変わりし、ベトナムのひなびた海岸都市ニャチャン近郊にアーティストが住み着き街の情報を発信している。チェンマイも最近、アーティストが住みつけはじめた。

 

 

 夕方はリタイアした老人たちがビアバーに集まる。彼らはここに住んでいる。それに対しバックパッカーの若者は深夜に街を徘徊する。治安はいいので危険はそれほどない。ないにしろ人口150万人の地方都市。これがバンコクに次ぐ第2の都市というからその規模の格差に驚かされる。現実には南部の都市に追い越され人口規模は3位に転落しているが、知名度から言えば第2の都市。

 チェンマイでは少数民族の村を訪れるツアーも催行されており、一度は訪れてみたい。ちなみに首長族の女性たちを訪れるツアーが人気。実際はミャンマーの奥地にいる民族だが、観光用に出張しているようだ。首のリングを年々積み上げて、鎖骨が下がり、首が長くなると同時に顔も小さく見える。首長になるのは選ばれた娘だけで、神聖な役目なので一般の雑用などはしない。しかし、これほど異形な体系では生活が大変である。

街の看板は英語と中国語の表記が多い。中国人も大勢入り込んでいるからだ。この街の北には中国雲南省へと通じる国境の街が控える。

中国文化圏に入っているため、日本人は食事に困らない。

卵麵など200円でしっかり具材がのったラーメンが食べられる。

バンコクの屋台だと赤豚のチャーシューがいっぱい入って150円なのだ。

※CHENGMAI各店の価格などの情報はいずれも2017年夏のものです。

 

 

 

 

 

 

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